FUJIFILM X-Pro1

CESが始まって、各社の怒濤のリリースラッシュが始まりました。まずは大物、FUJIFILMのX-Pro1に触れずにはいられないでしょう。

なんと言っても特徴はレンズ交換式であることと、「X-Trans CMOS sensor」と呼ばれる撮像素子を搭載したこと。このセンサー、従来の2×2配列(緑2、赤1、青1)ではなく、6×6配列(緑20、赤8、青8)となっているのが特徴。つまり従来は「4画素から4画素を生成」していたものを、「36画素から36画素を生成」するようになったわけで、これは相当信号処理に負荷がかかるのではないか、プロセッサの高速化によって実用化された技術なのではないかと思います。

6×6配列(緑20、赤8、青8)でも、相変わらず緑が赤青の2倍となっているのが興味深い。いくら人間の目が緑に対して感度が高いからと言っても、6×6であれば(緑12、赤12、青12)にもできたはずで、そうしなかったのはおそらく「各画素の位置の重心」を揃えたかったからではないかと思います。この重心が揃ってないとモアレなどの原因になりそうなので。逆に言えばこの重心の揃った6×6配列が、ローパスフィルターを撤去するために一役買っているのだろうなぁと。

光学式ファインダーはX100よりさらに挑戦的で、OVFモード時に装着するレンズによって2段階に画角が変わり、さらに細かくは液晶によるスーパーインポーズでフレーミング枠が表示されるようになりました。

海外での価格から推察すると、国内価格はボディ15万円、レンズは各4万円くらいではないかと思っています。スターター的にワンセット買うとすれば、実売は25万円くらいでしょうか。高級一眼レフ並みですが、ライバルになるであろうライカX1あたりと比較すれば充分戦闘力のある価格なわけで、メーカー純正でライカMマウントアダプターが用意されるというところからも、ボディとマウントアダプタだけ購入して最強のオールドレンズ用ボディとしての需要も多いと思います。

にしても、格好いいデザインですねぇ。NEXには申し訳ないですが、レンズとボディの比率が目にスッと入ってくる。そしてレンズ先端部あたりの造形がもう垂涎ものですね。

xpro1

前モデルX100が店頭に並んだときに、その佇まいにうっとり、プライスタグを見てガックリしていた大学生くらいの若者を思い出しました。誰もが低コストで技術の恩恵を受けられることは尊いことですが、その一方で誰もが買えるわけではないけれど凄い技術力を高コストだと言って斬り捨ててしまうことが健全とも思いません。フジフィルムがそういった強気の価格設定ができるデジカメが生み出せるメーカーになりつつあることは、日本人として誇らしく思います。

コメント

  1. glashuttesa より:

    記事、楽しく拝見させて頂いています。ところで、X-trans CMOSセンサー中のR,G,Bの数の比が間違っていませんか?
    R:G:B = 8:20:8 ですよね。(36個中)

  2. Kumadigital より:

    ご指摘ありがとうございます。修正しました~

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