大山登山(練習)

実はこの夏は富士登山したいなぁと思っていまして、練習にツマと2人で伊勢原市の大山に登ってきました。職場に57歳で富士山に登った方がいて、「高齢者や子供だって登ってるし、しゃかりきになって練習することはない」と言われたのですが、やっぱり不安じゃないですか。道具もそれっぽいものを揃えて、一度軽く高尾山にはトライしてみたんですが、高尾山から富士山というのはちょっと飛躍しすぎだろうと、自宅から行きやすく、何度か観光には行ったことがある大山を目指しました。

さてその大山ですが、ケーブルカーを使って678m地点から1,252mまでの標高差574mを登ります。574mなんて、大したことないと思うじゃないですか。ここで思うのとやるのは大違い…ということを体験することになります。

上りの標準時間は90分。途中休憩が多すぎたのか、私は150分かかりました。
下りの標準時間は60分。少しばかり雨が降ってきて岩場や土の斜面がツルツルになり、足を滑らせながら90分かかりました。

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大山って意見が真っ二つに分かれる感じがして、「楽しい」と「怯む、もう行きたくない」の2通り。今回経験してみて、私は後者でした。もういいや、という感じ。初日の出とかでケーブルカーで行けるところまでは行ったことは何度かありますし、これからも来るかも知れませんが、それ以上はもういいです。とはいえ、ケーブルカーで行くにしてもケーブルカーの手前の「こま参道」の「階段362段+踊り場27段」は避けられませんが…。あのこま参道が地味に出発前の体力を奪うんですよね。

上りの敗因は2つ。「休みすぎ」と「水飲みすぎ」です。まず水を飲み過ぎたことで動きが悪くなりました。そのため休憩時間が長くなり、結果、ペースが一定に保てず体力を消耗することに。この日は下界の気温は34度でしたが、ケーブルカーで登ったところが30度、頂上は25度で、途中から雲の中に入ったのでひんやりした吹き上げの風が気持ちいいはずなのですが、登坂に伴う発熱はそれを軽く上回り、顔中の穴という穴からいろんな液が出てきます。頂上に着く頃には口も利けなくなっていました。

そして頂上に着いたら着いたで、いくら座って深呼吸しても、体力が回復しません。30分くらい持参したおにぎりを食べながら休憩して降りようと目論んでいたのですが、酸素濃度が地上の85%になるだけでこれほど体力が復活できないものなのかと驚きました。山頂からの景色は雲の中に入ってたり出たりで、あまり下界は見えませんでした。50分くらい経過したところで体力が戻ってきたので、おにぎりを食べて着替えて下山の準備をしました。

帰りもまた雲の中を降りて行くのですが、歩き出したところで太ももが何度も痙りそうになってしまい、一瞬「山岳救助隊」の単語が脳裏をよぎりました。ただそれは筋肉が冷え切ってしまっていたからであって、痛い痛い言いながら降りてくウチに筋肉が温まり、痙るのは治りました。それはいいんですが、途中雨がぱらついたりして、路面が中途半端に濡れていました。これが滑るのなんのって、滑りそうになったこと3回、実際に滑って転んだの1回(ケガは打撲程度)でした。ツマも1回転んで足にちょっと擦り傷を作ってしまいました。(帰宅後に判明)

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高尾山ではあまり汚れなかった靴も、こんな感じですよ…

阿夫利神社下社に着く前に1組、着いてからもう1組、伊勢原市山岳救助隊が登山道を登っていくのが見えました。たぶん降りられなくなった人の救助ですね。下社の巫女さんがいる売店が緊急時の情報のハブになっているのか、明らかに別の雰囲気の方が携帯電話片手に連絡を取っていました。その方は駆けつけた山岳救助隊に「この3連休はここ(神社)に住んだらいいんじゃないの?(笑)」とか冗談を飛ばしていたのですが、ということは、この3連休は毎日1名以上、降りられなくなる人が出るってことですよね。

なお消費した水分量ですが、上り行程で1,500cc、頂上で500cc、下り行程で500cc、ロープウエイの上側の駅のところにある阿夫利神社で1,000ccと、合計3.5Lの水やらアクエリアスやらを消費しました。(その後駐車場手前でさらに+500mL。)たぶん上り行程で1,500ccは使いすぎなんだと思います。でも登山前に1回トイレに行っただけで、その後は帰宅するまでトイレに行きたくならなかったですけどね…。

「こま参道」からさらに少し降りたところの民間駐車場に車を停めたのですが、登山後の運転ってどうなんだろう?と心配だったのですが、ええ、レーダークルーズコントロールのお世話になりまくって帰ってきました。やっぱり普通に右足使って運転するのは辛いです。

もう富士登山を計画している日まで週末は別の予定が埋まってしまったいるので練習登山はしませんが、

富士山なんでもQ&A:

富士山吉田ルートの登頂率は65~70%となります。およそ、3人に1人が登頂を諦めて撤退しているということです。
また、この数字は登山経験者と初心者を分けていませんから、初心者はより登頂率が下がることを考慮すると、初心者の登頂率が50%というのもあながち大げさな数字ではないのかも知れません。

というのを見たりすると、8合目の山小屋に一泊してそこでご来光見て帰ってこられるだけでも御の字なのかな、という気もします。

冒頭に書いた職場の方に「ツアーは最もペースが遅い人に合わせて登らなければならないので、自分のペースが守れず、辛い。だからツアーはやめるべき」ともアドバイスされたのですが、まさか自分がその「最もペースが遅い人」並のペースの人だとは思いませんでした。それが分かっただけでも収穫です。あと装備品、何を捨てて、何を持って行くべきかも見えてきた気がします。

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