堤幸彦監督版「はやぶさ」を観ました

ちょっとタイミングを外した感はありますが、映画「はやぶさ」を観ました。

はやぶさの映画は3つあって、

– 「はやぶさ」(20世紀フォックス)
– 「はやぶさ 遙かなる帰還」(東映)
– 「おかえりはやぶさ」(松竹)

このうち20世紀フォックス版が今回観た堤監督のものです。
子供にも見せたかったのですが、開始30分も経たずに寝てしまいましたね…(;´Д`)
松竹版の方が子供には合っているのだと思います。(観てませんが、たぶん)

堤監督と言えば映画「クライマーズ・ハイ」…と記憶していましたが誤解でした。「クライマーズ・ハイ」は堤真一さん主演であって堤監督ではありません。

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この「はやぶさ」は主演の竹内結子さんの役のみ実在の複数の人物の集合体で、ほかの登場人物はすべて実在の人物と1対1の関係を意識して作られたそうです。その史実に忠実な脚本の結果、たいへん地味な作人になったと思います。しかしそこがこの映画の真骨頂で、その辺にいる普通のおじさんが、それこそ相模原JAXAに出入りしている場面を目撃しなければ見分けがつかないような普通のおじさん達がこういった偉業を成し遂げた、その描写に価値があるのだと思います。

「はやぶさ」が子供声で喋るのに違和感がある…という意見もありましたが、あれは竹内結子さん演じる相談員(水沢、当初フリーター)が子供たちに「はやぶさ」を説明するための設定キャラの声、ですよね。

本作は「はやぶさ」プロジェクトの軌跡を水沢の目線で描いた作品ですが、メンバーの苦労が観ている方が胸を締め付けられるような濃密さで描かれるわけでもなし、さらに水沢自身が博士号を取るまでのストーリーを絡めたことで、肝心の「はやぶさ」に対する感動が薄れてしまったかな、と感じました。

では「プロジェクトX」並に脚色してしまえばいいのか、と問われれば悩ましいのですが、そうですね…余計なものが混じっていない、自然食品のような映画なんですよね。それを物足りない味と感じるのは、普段どれだけ人工的な味に慣れているんだ、ということなのかも知れません。

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