早朝に無人車のブレーキランプが点きっぱなしというホラー

マデジタルです。

昨年暮れのこと。愛車のA3が、誰も乗ってないのにブレーキランプが点灯するという怪奇現象に見舞われた。1週間で2度現象が発生したのだが、いずれも早朝の寒い時間帯に発生している。前の日の夜は消灯していることは確実なので、気温が下がり冷えていく過程で発生しているものと推定。1回目は自然に消えた。2回目はブレーキペダルを踏んだら消えた。

1回目の現象発生時には朝起きて家の雨戸を開けたツマが発見したのだが、私は「朝陽の反射で光ってるように見えるだけだよ」とスルー。そしたら2回目は私が出勤しようとしたら点灯していたので、おおーこの間ツマが言ってたのはこれかー!とスルーしたことを恥じた次第。

機構を共にする同世代のVW GOLFはブレーキランプスイッチの不具合でリコールがかかっているようだが、Audiの方はかかっていない。VWに対して輸入台数が少ないとこういうところで不利だ。

今後どのように症状が進行するにしても、良い結果は招かない。点灯しっぱなし、消灯しっぱなしのいずれでも危険で違法だし、さらに点灯しっぱなしならバッテリーが上がる。

2回目の現象発生日に即、ディーラーに連絡を取り、点検してもらう手はずを取った。

その日のディーラーはいつもざっくばらんな会話ができる担当営業氏が不在だったので、メカニックのチーフと思われる方に症状をお話した。予約時に電話で「この症状はVW車でリコールがかかっている件ではないか」と伝えてあったせいか、たぶん無償修理要求をされると思っていたのだろう、メカチーフ氏(推定)はかなり硬い表情だった。他社でリコールがかかっている部品なら無償修理して欲しい気持ちは山々だが、そのゴリ押しでディーラーとの関係が悪化するのは避けたかったので、無償修理要求はしなかった。リコール扱いにするかしないかはAudi本体(ドイツ)の裁量なので、ディーラーを責めても仕方がない。

それと、毎回そうなのだが、私がお世話になっているディーラーではよく壊れる部品ですらストックが少なく、症状の特定と部品取り寄せ後の修理の合計2回、出向かなければならないのが通例。2回もディーラーに来るのは面倒すぎる、仕事上も差し支える、と発言したのもメカチーフ氏(推定)の表情を硬くした理由だったのだろう。

サービスマンが現象を確認し、おそらくブレーキランプスイッチの故障で確定だろう、と見立てたところで、メカチーフ氏がパーツ在庫のストックを検索した。ラッキーなことに在庫が1個だけあったようで、幸い即交換となった。

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交換したブレーキスイッチ。ブレーキペダルの根元についている

私が代金支払いの意思を示したことと、パーツ在庫があったことで、メカチーフ氏(推定)も緊張から解き放たれたのだろう。まるで種明かしをするように、この現象は今まで何十例も見てきたこと、冬でばかり発生すること、そして交換した部品は交換前の部品の「次の次の次」に該当する改良品であること、A4などほかの車種でも使用されていることをスラスラと説明した。「冬でばかり」というのは初耳だが、「今まで何十例」や「改良部品」であることはネット上では既知のことなので、追認されたに過ぎない。

このトラブルでは約1.1万円の出費。昨年は例年より不具合が少ない印象があったが、この1ヶ月後にブーツが破けるなど、当時は知る由もなかった…。


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