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PowerShot G7 Xを持って、まだ紅葉シーズンを迎えていない北鎌倉・円覚寺に行ってみた。
全てのカットはJPEG/FINE/無修正、クリックするとflickrでExif含めて元データが見られる。
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AE制御には特にクセはないが、だいたいどんなものかを把握するまではAEBを活用してみるといいと思う。これは露出補正-1.7。北鎌倉駅横の池に隣接した踏切近辺の、湿っぽい空気感が出たと思う。
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紅葉は色づき始めたところ。本格的な観光シーズンにはまだまだだ。午前中の早い時間ということもあって、人影はまばら。
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ズームしても充分明るいレンズは、こういったシーンでも威力を発揮する。これはプログラムオートで撮影したがf/2.5で1/50sec、ISO=125である。このカメラの最低感度で撮れたので、ディテールを失わずに記録されている。いきなり2~3万円クラスのコンデジとの格の違いを見せつけられるシーンである。
そんな格の違うカメラでありながら、液晶をチルトさせてウエストレベルで撮影していると、前を通る人がこちらを意識しないで通過してくれるのがいい。いかにも「いま写真撮ってるんだから俺の前を誰も通るな」的なオーラを出すのは、私は好きじゃない。シャッターは人の切れ間にそっと切ればいい。
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なお最低感度が125でああることは、一方で真夏などに不安を覚えることもあろうかと思う。そんな場合に備え、本機は任意に内蔵のNDフィルターをONすることができる。
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日曜朝恒例の「坐禅会」が行われているようだ。
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中庭にまで熱を帯びた説教が聞こえてくる。いくら撮影禁止ではない場所とはいえ、こういうところではできるだけ控えめに振る舞いたいところ。そんなとき本機くらいのサイズ感はとてもいい。
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まだ誰も来ていない茶屋の空気感を楽しむ。
PowerShot Sシリーズと比較して、シャッターボタンが出っ張っているため、軽い力でレリーズできることに気がついた。特に縦位置での筋肉の強張り方が違う。
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こういった展示をゆっくり見られるのも、オフシーズンならでは。
本機のプログラムAEの傾向を見ていると、明るいレンズを生かして、あまりISO感度を積極的には上げてこないようだ。とはいえ手ブレするほど遅いシャッタースピードにはならないので、結果としてとてもディテール豊かなカットが苦もなく撮れる。
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ズボンやジャケットのポケットにギリギリ入るサイズ感は、観光を軽快にしてくれる。小さいカメラで撮れるなら、それに越したことはないのだ。
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ボケの美しさは本機の美点の一つ。「マクロは苦手?」と書いたが、フィールドではこれくらい寄れれば充分ではないだろうか。ちなみにこれはマクロモードを使っていないので、寄る気になればもう少し寄れる。料理を撮るにもマクロ性能に不足は感じないし、それよりレンズの全体性能や俊敏性、明るさ、画質を高い次元でバランスさせたこの作りは理解できる。
冒頭にも書いたが、慣れないうちはAEBを使って3枚ずつ撮るといいだろう。想像以上に「この方がいいかも!」というカットが撮れるはずだ。
あくまで旅する自分が主役で、カメラは手間を掛けずに美しい記憶を残してくれればいい、そんな用途には本機のようなカメラがいいと思う。自分にも周囲の人にも邪魔にならない、それでいて1インチセンサがもたらす余裕の高画質。まさに「観光カメラ」だ。
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