冴えない彼女の育てかた Girls Side 3 (GS3) (リアル書店殺し)

劇場版「冴えない彼女の育てかたfine」の見せ場のシーンは小説版本編ではなくサイドストーリー側に掲載されている、という話を聞きました。劇場版ではそのあたりさらっと描かれてしまっていた印象もあり、原作:小説版は読んだことがないのですがちょっとその部分だけ読んでみたくなりました。しかし近所の大きめの本屋を2つほど回ってみたものの、本編である「小説版1〜13巻」は置いてあっても「Girls Side 1〜3巻」は置いておらず。仕方なくKindle版を買いました。本当はGirls Sideの1〜3のどこに掲載されているのか分からなかったので本屋で現物を確認したかったのですが、Amazonの評価などからおそらく「3」だろうとアタリをつけ購入。

 

「Girls Side」というのは主人公キリト君倫理君が知らないガールズトークの部分を小説化したもの。結果的にはビンゴでまさに読みたかった部分が入っていたのですが、劇場版とは登場人物と役回りが僅かに異なっていました。Bluetoothイヤホンマイクを付けている人とか、そのイヤホンマイクの先で指示する人とか。

 

しかしやっぱり劇場版は洗練されているというか、私みたいに原作を見ずにふらっと鑑賞した人にも分かりやすく構成されているんですね。小説版の回りくどさというか(それを意図的にやってるのが小説版なんですが)が映像作品として見事に再構成されています。でも、ちょっと尺が短いかな…。もう少し尺を使って描いたら別の作品になってしまうでしょうか。

このGS3の後書きで作者の丸戸史明氏が「加藤恵が冴えなくなくなってしまったので続編はタイトル詐欺になってしまうので書かない」と仰っていましたが、確かにフラットだった加藤恵が「冴えない」状態から脱皮して感情を爆発させるのがこの「劇場版fine」の見所。あれ?そういう意味では先日公開の「劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン」も後半でヴァイオレットが感情を爆発させるのが見所でしたね。興味を持った2作品に共通点があって今更のように驚いています。

しかしこの重要なエピソードが「Girls Side 3」というサイドストーリー扱いで、本編なら全巻揃えてあるリアル店舗に並べられていないのは惜しいとしか言いようがありません。GS3の中の章番号も「12.6.5」とか理系の論文かよ!というような付け方で、初見ではエヴァンゲリオン新劇場版のサブタイトル並みにとてもとっつきにくいですし、ファンでもない一般の書店の店員さんにも商品構成が理解しにくくなっています。ネットなどから情報を総合的に入手できる人だけが本当に読むべき順番で読むことができる…裏を返せば本屋でこの作品に出会った人は重要なエピソードをすっぽかしてしまうと言う意味では、リアル書店の衰退は出版社自身も加担している面がある、というのは言い過ぎでしょうか。

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