京のCPU 開封

理研の「Society 5.0に向けた高性能計算科学研究支援及び研究者育成支援に関する寄附金」に対する返礼品である、スーパーコンピューター「京」のCPUが届きました。

「京」は2019年8月に退役し、その後「富岳」に置き換えらたものです。なお「京」は「きょう」ではなく、「けい」と読みます。システム全体で毎秒1京回(10の16乗、10,000兆)の演算能力があることからの命名のはずです。

 

この「京」の字は書道家の武田双雲氏によるもの。私は存じ上げませんでしたが、ツマは書道に造詣があるので余裕で知っていました。

黒箱はCPUにしては大きい箱。どれくらい大きいかというと…

 

1/144 HG G40ガンダムの箱と同じくらいです。

 

開封すると書類一式が。

 

挨拶状、譲渡証(!)、スペック表(証明書)、理研に設置された「京」の写真などです。譲渡証には私の名前が印刷で入っていましたし、スペック表にはシリアルナンバーが印刷されていましたので、これ、梱包は箱の中身と送付先伝票を1対1で管理してるってことですよね。

 

書類の下にCPU本体。

 

桐箱を開けるとベルベットの上にCPUが鎮座。モノとしては、SPARC 64 VIIIfx のようです。システム全体で8万個以上のCPUが用いられたようですが、CPU単体として特典に供されたのはそのうち1,000個。(他にも多額の寄付者向けにマザーボード全体が返礼品になっています。)

なおCPU表面の「京」の文字は、今回の特典向けに印刷されたもののようで、実際の運用時にはなかったものです。

 

一応、取り外すことができて、BGAパッケージの足を拝むこともできます。ここ15年くらいPCの自作をしていないのでCPUの重さというのは実感が沸かないのですが、21世紀初頭のPentiumやPentium Proあたりと比較すると、かなりズッシリくる感覚はあります。

個人的には家宝レベルだと思っていますが、子供たちには「父ちゃんが死んだあと、お金に困ったらこれを売れば幾らかになるかも知れない(笑)」と冗談半分に伝えました。原則として転売は禁止ですが、その頃には時効でしょう。「富岳」のCPUも出回るでしょうし。メルカリには早速、生活苦からなのか一件の出品があり、10万円で取引されたようです。

数々の社会問題を解決してきたCPU。感慨深いですね。箱にしまっておくのは勿体ないので、飾ります。

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