HDC-SD5/SD7/SX5の感想を、HDC-SD3ユーザとして

「鮭のムニエル クリームソースを添えて」みたいなタイトルだな。

本体で映像の分割ができるようになった点は素直に羨ましい。外出先の少し空いた時間を使って、不要部分の削除などの整理ができる。SD3まではシーン単位でしか削除できなかったので、必要なカットはパソコンで選ぶ必要があった。今回USBホスト機能もつき、Panasonic製の指定ドライブLF-P968CでPC不要でDVDに書き出せるようになった。どうせパソコンでトリミング編集しかやらないパパなら、もはやPCは不要である。素晴らしい。さらに驚きなのが、書き出したDVDディスクを、LF-P968C+HDC-SD5で再生できること。この作り込みの配慮はすごい。

撮像素子が小さくなった弊害がどのくらいのものかは現物を見てみないと解らない。少なくともSD3より画質が良くなるファクタは見あたらない。小型化の犠牲で、光学ズーム倍率も12倍から10倍にさりげなくケチられている。

プリRECは素人受けしそうな機能だが、REC相当分のバッテリーを消費するはずなので、最初の数回だけでやがて使わなくなるだろう。

順当にバッテリーライフが少し伸びたのは良い。しかし、大きいバッテリーを使う際に相変わらずヒモ付きになってしまうのはバツ。デザイナーはバッテリーを完全本体内蔵にするなどのつまらない拘りを捨てた方がよい。また、ジョイスティックが液晶画面から離れすぎているのも良いデザインとは思えない。

マイクが5.1ch相当から2chになったのは問題ない。どうせ自分中心ではなくカメラ中心に録音されてしまう5.1chである。5.1ch環境で再生すれば、リアチャンネルから聞こえてくるのは自分の鼻息なのだから、2chで充分だ。個人的には2chにしたついでに、マイクは上向きではなく前向きにして欲しかった。

液晶の視野角が170度に拡大している。これはいくらあっても困るものではないので、嬉しい変更だ。

手ぶれ補正が「検出回数約4000回/秒を実現」とあるが、別に補正を4000回/秒やっているわけではない点に注意。広報文章のうまさである。本当に4000回/秒の補正をしたら、手ぶれ補正ユニットから「ピー」という4KHzの音が出てしまう。

手ぶれ関係でSD3を使っていて気がついたのは、SD3の手ぶれ補正は「定常時」と「ズーム中」や「大きくパンした後」で効きががらっと変わる点。カメラの動きが落ち着いて1~2秒後に手ぶれ補正の効果が強力になるので、あとで再生してみるとズーム後に途中から慌てて手ぶれ補正ONしたかのようなぎこちなさを感じる。もう少しズーム中やパン中の制御と、静止中の制御の切り換えが感じられないようにした方がいい。ただ、補正効果自体はSD3比で3倍になっているとのことである。

添付のソフトHD Writer 2.0は2.0Jにバージョンアップされ、ハイビジョン(AVCHD)から標準画質(MPEG2)への変換後、そのままDVDに書き出せるようになった。従来はMPEG2への変換まででユーザに丸投げ、5.1ch音声対応のDVDオーサリングソフトを探してユーザは路頭に迷っていた。

今回、HDC-SD5を縦型のケースに入れ直したHDC-SD7が追加された。機能的には全くSD5と同一と思われ、好みで選んで良いだろう。ブラックボディがあってなかなか格好良いが、構造上、手にカメラをくくりつけておくストラップがついていないので、SD7を選ぶなら落下だけは心配した方がいい。

さらにDVDモデルであるSX5には、今回SDカードへの記録が追加された。撮影時には振動に強いカードで録っておいて、あとで必要なシーンだけ8cm DVDに書き出せるので便利。難点は、12cmディスクに書き出せるわけではないことと、撮影時にはどうせ使わない8cmDVDドライブを常時持って歩くことになるくらい。

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