サイカさんのところにBDZ-L95の裏面の写真が掲載されている。
もし昔の機器のように裏面を比較的フラットにしようと思えば、スペーサーによって基板をシャーシー取り付けるか、シャーシーをスペーサーと一体化させたモールド樹脂にしなければならない。
スペーサーにより基板を固定する方法は直接基板をシャーシーに固定する方法と比べ、1カ所固定するごとにスペーサー1本とネジ1本が増え、コストがかかるわ生産時間が増えるわで、せいぜい高級機にしか採用できない。
一方、シャーシーをモールド樹脂にしてスペーサーと一体成形してそこに基板を固定する方式は、廉価版のビデオデッキなどによく見られた手法である。これが最近行われなくなったのは恐らく以下のような理由である:
1.金属シャーシーの方が排熱に都合が良い。発熱する部品を熱伝導シート経由で密着させることにより、排熱が容易。
2.EMI(電磁妨害)対策。デジタル家電はどうしてもノイズや電磁波が漏洩するし、電磁波漏洩関係の規格も整備されてきたので、金属板により厳重にシールドする必要性が出てきた。
こんなところだろう。しかし、サイカさんのところの写真を見ても解るとおり、金属シャーシに直接固定する方法だと、筐体の下面にタップネジの先端がタケノコのように顔を出してしまう。もちろん、このタップネジの先端は適度に丸くなっており、触れてもケガをすることはないが、ネジ溝自体はそれなりに鋭利なわけで、あまり気分のいいものではない。
この構造はソニーに限ったものではなく他社も概ね同様なので、ソニーだけを責めるわけにはいかない。
ところで、16.8万円(直販価格)もするのに単なるゴム脚とサイカさんに嘆かれてしまうBDZ-L95だが、一番の大きいゴム脚がリアパネル付近に2つ付いている。写真を無断引用する。すみませんサイカさん。
上の写真の赤矢印部分である。
明らかに放熱ファンの真下に付いている。ソニーはファンの直下に脚を付ける重要性を知っているのだ。さすが音響メーカーである。感心した。
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