食用油「エコナ」出荷停止 発がん物質化の恐れある成分
…ちょっと機能的に無茶しすぎたか??
食べるな危険とか、食べてはいけない、添加物本などで早くから指摘されていたことですよね。
おお、そうなんですかー。 (あの手の本を読んだことがないので…)
グリシドールの使用法 エポキシ樹脂、アルキド樹脂の反応希釈剤、樹脂・農薬などの安定剤、木綿・羊毛などの改質剤、分散染料、反応性染料の染色性改良剤
グリシドールの発がん性試験について、厚労省の報告が出たのはH.16です。食品には含まれてはいけない物質の一つになっています。
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2004/01/dl/s0121-2f1.pdf
なので、もし、「本当に、体内の酵素によって、グリシドール脂肪酸エステルから、グリシドールができるなら」、議論の余地無くアウトなのです。
「glycidol fatty acid esterが、一般的な食用油の10~182倍含まれていた」ということですが、一般的な植物性油脂にはすべてにglycidol fatty acid esterが必ず含まれています。このためエコナを1年使い続けた場合のリスクは、単純計算では、他の普通の精製油を使った場合の10-182倍となります。
これを信じるならば、「バターは良くないマーガリンは良い」ということのはダメダメで、即刻マーガリンやめてバターにしろ、太るって別のリスクは増えるかもしれないけれど、少なくともglycidolによる発ガンのリスクは下がる・・・(牛乳が何かに汚染されていなければ・・・ね)という感じです。
あとは、体内で、本当にglycidol fatty acid esterが、glycidolになるかていうことがカギになるのですが、こちらは、調べた範囲では「まっとうな学術論文」は、見あたりません。
現状は、ほとんどシロです。
論文データベースを俯瞰した限りでは、「関節が痛いときにコンドロイチン硫酸を飲んだら楽になった(気がする)」のと同じ程度に「glycidol fatty acid esterをたくさん取ったらガンになりそう(な気がする)」というところです。
騒ぎになれば研究費がつくので、1-2年程度で論文が増えて、決着はつくでしょう。
いつもながらZap2さんの化学講座は凄いなぁ… と感心してしまいます。(笑 まぁ、エコナ、高くて買ってませんけどね(笑
こういう世間の反応が解っていながら、 その選択をした花王も凄いなぁと思います。
いろいろ調べてみたところ、今回の報道の主眼である「発がん性」については、「現状ではほぼシロ」で良いのですが、他の可能性が浮上しました。
glyoxidolが胃酸と反応すると、以下のような反応が起こりそうです。
glyoxidol + HCl -> α-chlorohydrin
ほぼ100 %行きそうです。ただ、そのときに、周りに他の官能基があると、巻き込みそうですね。
とはいえ、これは、胃の中(=体外、細胞外)で起こる反応ですから、DNAや他の重要なタンパク質が巻き込まれて変異するなどの可能性は、実用上ゼロでしょう。
しかしながら、調べてみたら、α-chlorohydrinは、殺鼠剤としても使われていて、有り体に言って「毒物」ですね・・・LD50 = 26mg/kg(経口ラット)
http://cat.inist.fr/?aModele=afficheN&cpsidt=3435538
あとは、エステラーゼがあるかどうかという議論になりそうですが、glycidol fatty acid esterが胃酸により、Fatty acid chlorohydrinになるとしますと、このFatty acid chlorohydrinも、毒性があるようです。
と言うわけで、「glycidol fatty acid esterの発がん性については、現状では、ほとんどシロでしょう」というのは、間違いないとしても、発がん性以外の毒性のリスクはゼロではなさそうです。
継続調査中です
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食べるな危険とか、食べてはいけない、添加物本などで早くから指摘されていたことですよね。
おお、そうなんですかー。
(あの手の本を読んだことがないので…)
グリシドールの使用法
エポキシ樹脂、アルキド樹脂の反応希釈剤、樹脂・農薬などの安定剤、木綿・羊毛などの改質剤、分散染料、反応性染料の染色性改良剤
グリシドールの発がん性試験について、厚労省の報告が出たのはH.16です。食品には含まれてはいけない物質の一つになっています。
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2004/01/dl/s0121-2f1.pdf
なので、もし、「本当に、体内の酵素によって、グリシドール脂肪酸エステルから、グリシドールができるなら」、議論の余地無くアウトなのです。
「glycidol fatty acid esterが、一般的な食用油の10~182倍含まれていた」ということですが、一般的な植物性油脂にはすべてにglycidol fatty acid esterが必ず含まれています。このためエコナを1年使い続けた場合のリスクは、単純計算では、他の普通の精製油を使った場合の10-182倍となります。
これを信じるならば、「バターは良くないマーガリンは良い」ということのはダメダメで、即刻マーガリンやめてバターにしろ、太るって別のリスクは増えるかもしれないけれど、少なくともglycidolによる発ガンのリスクは下がる・・・(牛乳が何かに汚染されていなければ・・・ね)という感じです。
あとは、体内で、本当にglycidol fatty acid esterが、glycidolになるかていうことがカギになるのですが、こちらは、調べた範囲では「まっとうな学術論文」は、見あたりません。
現状は、ほとんどシロです。
論文データベースを俯瞰した限りでは、「関節が痛いときにコンドロイチン硫酸を飲んだら楽になった(気がする)」のと同じ程度に「glycidol fatty acid esterをたくさん取ったらガンになりそう(な気がする)」というところです。
騒ぎになれば研究費がつくので、1-2年程度で論文が増えて、決着はつくでしょう。
いつもながらZap2さんの化学講座は凄いなぁ…
と感心してしまいます。(笑
まぁ、エコナ、高くて買ってませんけどね(笑
こういう世間の反応が解っていながら、
その選択をした花王も凄いなぁと思います。
いろいろ調べてみたところ、今回の報道の主眼である「発がん性」については、「現状ではほぼシロ」で良いのですが、他の可能性が浮上しました。
glyoxidolが胃酸と反応すると、以下のような反応が起こりそうです。
glyoxidol + HCl -> α-chlorohydrin
ほぼ100 %行きそうです。ただ、そのときに、周りに他の官能基があると、巻き込みそうですね。
とはいえ、これは、胃の中(=体外、細胞外)で起こる反応ですから、DNAや他の重要なタンパク質が巻き込まれて変異するなどの可能性は、実用上ゼロでしょう。
しかしながら、調べてみたら、α-chlorohydrinは、殺鼠剤としても使われていて、有り体に言って「毒物」ですね・・・LD50 = 26mg/kg(経口ラット)
http://cat.inist.fr/?aModele=afficheN&cpsidt=3435538
あとは、エステラーゼがあるかどうかという議論になりそうですが、glycidol fatty acid esterが胃酸により、Fatty acid chlorohydrinになるとしますと、このFatty acid chlorohydrinも、毒性があるようです。
と言うわけで、「glycidol fatty acid esterの発がん性については、現状では、ほとんどシロでしょう」というのは、間違いないとしても、発がん性以外の毒性のリスクはゼロではなさそうです。
継続調査中です