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サイカ先生のテスト撮影に同行したEOS 5D Mark IIIのファーストインプレッションシリーズ第3弾です。一応ここで一区切りにしたいと思います。例によってモデルは紗々さんです。なお、ここに掲載されている写真はすべてEOS 5D Mark IIで撮影したものであり、Mark IIIで撮影したものではありません。 美女と説明文がシンクロしていないのは仕様です(ぉ
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画素数が従来の5D2の2,110万画素(5616×3744)から、5D3では2,230万画素(5760×3840)に微増していますが、この意味するところは動画性能にあったようですね。というのも、5D3の画素数は横1920(Full HDの画素数)で割り切れるんですが、5D2だと割り切れません。(参考:「Canon EOS 5D markIIIが2200万画素になったワケ」)
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割り切れれば単純に「3画素から1画素を生成」みたいにすればいいんですが、割り切れない場合は「117画素から40画素を生成する」ようなややこしい演算が必要になるわけです。このややこしい演算はムダに電力を食うばかりか、モアレの原因になったりもするのでできれば避けたいところ。つまり5D3の画素数はフルHD動画にコミットした、素性のいい画素数なわけです。
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AFのポイント数が1DXと同じ61ポイントになったのは驚きです。だってまだ発売されてもいないフラッグシップ、1D系と同じAFセンサーですよ? 5D2であんなにケチっていたのが信じられないくらい太っ腹です。もっとも、1DXはその他に、被写体検知「EOS iTR AF」なる被写体追尾機能が搭載されていたりするのですが、さすがにそれは1DXだけの専売特許のようです。
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5D2のときは事情も知らずに「AFポイントのカバーするエリアが狭い」などとずいぶん空に向かって文句を言いましたが、どうもフルサイズというのは収差の影響が大きくて、AFポイントを無闇に広げても精度よくAFできないという事情があるようなんですね。まあそういった事情であれば納得できます。
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デュアルカードスロットは、SD側がカードをプッシュして取り出す方式、CF側が横のボタンをプッシュして取り出す方式です。フタに7D同様のバネが付いたほか、しっかり閉まる感じも向上したようです。と言うのも、わざわざWebサイトに「カードスロットカバーのガタつきを抑え、強く握り込んでもカバーが動きにくいように設計しました」と謳ってるんですね。私自身は気にならないのですが、確かに5D2のカードスロットフタはガタがあります。よほどここに対する改善要望が多かったんでしょうね。
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RATEボタンは単に「★」だけかと思っていたんですが、「★」~「★★★★★」の5段階(無印と合わせて6段階)のレーティングが可能でした。ただ、3.2インチの液晶でどれくらい精度よくレーティングできるかな?という疑問はあります。
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ファインダーは100%になった!という感慨よりは、むしろ液晶が重ね合わさったことによる雰囲気の変化が大きいですね。7Dもそうだったんですけど、AF時にファインダー全体が赤くバッと光るのは何ナンダとずっと思っていましたが、あれは液晶に表示されるAFフレーム枠の照明用なんですね。設定でオフにできるようなので一安心。
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電源スイッチが左肩に行ったのは操作しやすくなって歓迎。モードダイヤルの中央のロックボタンも個人的には歓迎。結構、勝手に回っちゃってましたから…。
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アイカップも大型化しましたが、見た目ほど顔への当たり感は変化しませんでした。
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まとめると、5D2はフルサイズで画素数こそ当時番長クラスでしたが、カメラ自体の機能としては意外とあっさりしており、それがシンプルで使いやすかったり、機能の見通しが良かったように思います。それに対し5D3はあらゆる面が複雑化しており、とても全機能を網羅できる感じがしません。もちろんその必要はなく、自分の必要なところを美味しくつまみ食いすればいいわけですが、つまみ食いだけでお腹いっぱいになっちゃうような豪華さがあります。
さて、貯金が全然できてないので、一生懸命働かないと…。
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しょういちさんもお疲れ様でした。
なお、サイカ先生のセミナーはEOS 5D Mark III SPECIAL EXPERIENCEの3/9(東京)の夕方あたりです。平日でもいける方は、ぜひ。具体的な時間はきっとそのうちサイカ先生が情報公開してくれるはずです(と、事前に調整のない無茶ぶり)。
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