ATA-7/ATAPI-7 AVコマンド(AVストリーミングフィーチャーセット)とは結局何なのか、調べてみました。
こういうことのようです:
・ホストが指定した時間以内にアクセス可能になるように、近接した論理ブロックアドレスからデータの読み書きを行う。
・データの正確性よりデータにアクセスする時間を優先する。エラーによって所定の時間内に読み書きのリトライが完了しない場合、読み書きできるところまでを処理し次の処理に移ることができる。
・複数のストリームの読み書きを別個のものとして、それぞれリアルタイム性を確保して読み書きすることができる。
そして、これはATA-7規格ではありませんが、大事なことです:
・HDDドライブのみならず、ATAコントローラ(USB変換コントローラ含む)にもATA-7対応が必要。
さて、エラーにある程度目を瞑って大丈夫なの?という疑問は当然あるかと思いますが、元々AV用途のストリーミングデータの再生機器、再生ソフトにはある程度のエラー補正の仕組みや、できるだけ破綻なく見せるような仕組みが入っている場合がほとんどですので、そちらに頼る、ということなのだろうと思います。ただ、再生側はそれでいいとしても、録画側はもうちょっとエラーに対してはリトライして欲しいよねぇ…とは思いますが、それでもリトライに拘りすぎてバッファオーバーフローになって大規模なストリーム欠損が発生するのとどっちがいい?という話になってしまうので、やむなしかと思います。そもそも現在の技術水準のHDDで、書き込みエラーが頻発するようなデバイスを使い続けてて大丈夫?という問題もありますし。
おそらく1ストリームの読み書きだったら従来のAVコマンドでないHDDでも大丈夫だと思いますが、追いかけ再生や2番組同時録画となると、複数のストリームの書き込みのそれぞれに対してリアルタイム性を保証してくれるAVコマンドは魅力的ですよねぇ。
そうそう、AVコマンドに対応していないHDDをレコーダーやテレビに繋いだら動作が不安定になった、という話をしばしば耳にしますが、AVコマンドは何をするものか?ということを考えれば、
・HDDの空き容量が少なくなってきたら録画再生が途中で止まるようになった
・追いかけ再生や2番組同時録画をしたら録画再生が途中で止まってしまった
ということは考えられますが、
・システムを起動するたびにHDDが認識しないことがある(見失う)
というのは、AVコマンド非対応が理由ではないように思います。おそらくUSBバスパワーの電源容量が足りないとか、HDDケースに内蔵されているコントローラICがスリープ復帰からの動作を考慮していないという理由ではないでしょうか。
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コメント
余計な出費を回避する為にも、AVコマンド対応の録画用HDD購入を強くお勧めします。TV側も対応必須です。AVコマンド対応のHDD交換後は快適に過ごしています。自分は書き込み速度さえ良ければと判断し、パソコン用HDDやSSDをパナソニック製ビエラに接続し使用していました。当初は何も問題なく使用できていました。ある時から録画番組を再生すると決まって20秒程の映像飛びが発生し、まともに観れず原因不明に悩まされていました。データ欠落のためダビングも出来ません。自分のビエラは3チューナー仕様でAVコマンド対応です。同時2番組録画しながら録画済み再生やリアルタイム視聴などフル稼働させていました。振り返れば、リアルタイム書込優先よりもデータ品質優先のパソコン用HDDが、書込みリトライ動作中に後から来る情報を受け止めきれず、欠落ある情報を記録した結果、映像飛びに至ったのだと考えます。TV好きな方は、AVコマンド対応機器で揃えましょう。