Apple Silicon Mac’s

Apple Silicon搭載Macが発表されました。やっていることの壮大さの割には静かな製品ラウンチだったうように思います。出てきた新Macの筐体が、既存のものを流用して見た目が分からないというのも静かなスタートになった理由とも思います。

噂通り、ローエンドモデルからの置き換えになりました。但し、Apple Siliconの名称はA14ではなく、M1になりましたね。今回搭載されたのはMacBook Pro 13、MacBook Air、Mac miniの3機種。ここで MacBook Air のみ Intelモデルが廃止でM1専用機となっています。かつ、ローエンドモデルのGPUが7コアになっていますが、これはおそらくM1プロセッサの歩留まりを上げるための方策ではないかと思います。すべてのプロセッサをまずはGPU8コアで生産しておいて、検査でGPUコア不良が1つ見つかったものはそのコアを無効化して、7コアモデルとして使う、とか。昔他社ではよく見られた手法でしたが、今でもやってるのでしょうか。

当面はIntelベースのアプリに頼らざるを得ず、すなわちバイナリ変換の仕組みであるRosetta2のお世話になることが多いかと思います。前回PowerPC から Intel への移行の際に使われた初代Rosettaは優れた仕組みでしたが、エンディアンの変換が多発したためパフォーマンスはネイティブコード比で50%以下の場合もあったようです。

エンディアンとは簡単に言えばデータの並び順で、たとえば32bit(4バイト)で11223344をそのままメモリ上に格納するのを「ビッグエンディアン」と呼び、44332211 として格納するのをリトルエンディアンと呼びます。どちらがいいかは一長一短で宗教論争になるため割愛しますが、PowerPCはどちらでも良かったのですが実際にはビックエンディアンでプログラミングされたコードが多く、一方でIntel x86はリトルエンディアン固定だったのです。従ってPowerPC のコードを Intel で解釈させるためには Rosetta さんがその順番を読み替えてあげる必要があり、余計な負荷の主因と言われていました。

さて話を戻しますが、Adobe系のアプリだとLightroomのみパフォーマンスに関して言及があり、Microsoft Officeに至っては何の言及もないなど、大型アプリケーションはまだ速度を論じられる段階にないことが推察されます。こういった大型アプリケーションではまだまだIntel Macの優位性が続くとは思いますが、それでも、速い、静か、熱くならない(そしてMacの中では安価)と聞くと、ちょっと興味が沸いてきました。


個人的には最近、MacBook Pro 16inchいいなぁ…と思い始めています。

 

コメント

  1. Goro Kawanura より:

    MacBookではなく、MacBook Pro 13ではないでしょうか。

    • Kumadigital より:

      そ、そうですね、自分がPro13を長らく使っているせいか、それがデフォルト(無印)だという思い込みが(笑
      ありがとうございました。

  2. 桜井雅士 より:

    今回のApple Silicon Macの発表を見ると、Intel Mac登場の時を思い出します。でも、あの時はMacもPC並みに安くなるとか、PC並みの速度になるとか変化に対する効果を想像できたものですが、今回の場合は少し中身が違うのかな、と思っています。想像が付かないんです。価格もスピードも実際に使ってみてどう感じるか分からないし、16GBまでしか選べないCPU内蔵メモリーとか、iPhone/iPadのソフトがそのまま動くこととか分からないことだらけです。クマデジさんはどう思われますか?

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