児童手当が終了しても、19歳から税金が軽くなる

この春大学に進学されたご子息をお持ちの方、おめでとうございます。私もおめでとうございます。さて、兄弟構成やお住まいの自治体にもよると思いますが、少なくともご子息が19歳になると児童手当が終了してしまうと思います。しかしご子息が大学に進学された場合(浪人生や無職でも可)にはグッドニュース。19歳になると、親御さんが払っている税金の計算の元になる扶養控除枠が拡大されるのです。

まず所得税ですが、

国税庁のWebサイトより:

上の表の通り、19歳以上23歳未満のご子息がいる方は、控除額が38万円→63万円に増額されます。これを当てはめますと、年収600万円で所得税率20%の方の場合、年間での税負担が、

(63 – 38) x 20% = 5万円/年 

これだけ軽くなります。年収700万円ですと所得税率が23%になりますので5.75万円/年、年収900万円だと税率33%ですので8.25万円/年軽減される計算になります。

これだけではありません。ほかに住民税も安くなります。

住民税(都道府県民税+市町村税)ですが、東京都の場合ですと、

東京都主税局のWebサイトより:

ほかの県もだいたい似たようなものかと思います。やはり控除枠が45万円→63万円に拡大されます。税率はだいたいどこも所得によらず10%ではないかと思いますので、

(63 – 38) x 10% = 2.5万円/年 

これだけ軽減されます。この2つを合算すると、昨年までもらえていた児童手当(収入や兄弟構成により6万円/年、12万円/年、18万円/年のいずれか)と比較してもべらぼうに悲観するほどでもないというか、収入の多い方はむしろ児童手当より軽減額が多いケースも出てこようかと思います。

ただ、この制度の注意ポイントはアルバイトにあります。大学がリモート授業になって時間を持て余した結果、バイトに精を出して、103万円/年以上稼いでしまうと親御さんの扶養控除から外れます。但しこのあたりの制度は複雑なので、専門のサイトに丸投げします。ざっくり、月額8万円以上稼ぐと親の控除から外れ、上記の控除枠の拡大の恩恵も受けられなくなる可能性が高くなってきますのでご注意ください。

 

コメント

  1. ぺーた より:

    いつも楽しく拝読しております。
    コメントするのは初めてかと思います。

    アルバイトにより扶養控除がなくなることでダメージが大きいのは、
    お子さん稼ぎを知らなくて年末調整の際に初めて発覚し、
    調整で返ってこずに逆に徴収されてしまうところにありますね。

    大学生で103万って簡単に超えてしまうので・・・
    平日3h×15日、土日8時間×5日で85時間、時給1000円で概ねクリアです。

    お気をつけください。

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