水星の魔女サントラのカセットテープ版を入手した前後に、東芝が新発売したカセットプレイヤーの出来が良いらしいという噂を聞きつけ、買ってみました。東芝 AUREX Walky AX-W10C です。AUREX とか Walky とか、昭和のブランド大爆発ですね。
一応据置型デッキのSONY TC-KA3ESも持っておりまだ動くのですが、据置型ゆえ聴く場所が制約されるので…。
色は不透明なホワイトモデルと、カセット部フタが透明になったクリアーモデルがあるのですが、迷わずクリアーモデルを選択。中が見えた方がいいじゃないですか。
筐体の大きさはソニーのウオークマンのカセットケースサイズモデルより2回りくらい大きく感じます。また、筐体がプラスチックなのでそういう意味での大味感もあります。ですが現代において、当時のウオークマンの半額以下でそこそこまともな性能のメカが載ったカセットプレーヤー・レコーダーが発売されるなんて、ある意味感謝しかありません。
水星の魔女以外に実家から発掘してきたカセット2本。どっちも「めぞん一刻」ですね。
さてWalkyですが、操作系は若干大味な機械式。ウオークマンって最盛期は電磁メカ採用してましたっけ? イジェクトはSTOPボタンを2回押す方式ではなく、停止中にフタを手で開ける方式。停止中以外はフタにロックがかかっていて開きません。再生はオートストップしますが、早送り、巻き戻しはオートストップしません。
インターフェース類。ヘッドホン出力と、AUX入力。これ録音機能があるんです。うっかり貴重なテープを消さないようにしないと。
USB-Cも付いているのですが、これは給電専用。音の入出力はできません。
電源は前出のUSB-C外部給電か、単3電池2本です。Bluetoothもついていて、ペアリングボタンが見えます。電圧にシビアなのはBluetoothの方で、電池がなくなってくるとメカが止まる前にBluetoothが止まるようです。
背面はバーチャルサラウンドスイッチ。
ヘッド構成。普通の2ヘッドです。若干頼りない感じに保持されているヘッドに、アジマス調整ネジが付いていますが、ネジロックされており触る気はしません。最近のヘッドって「アジマスフリーヘッド」になって、多少アジマスが変化していても音の変化が少ないんですよね確か。それともそれは再生専用ヘッドの話で、録再ヘッドは多少シビアなのかなぁ?
早速聴いてみます。
うわ、このテープ、姫乃樹リカの自己紹介モノローグから始まるんだっけ…聴いてる方がこそばゆい(;´Д`)
まずBluetooth接続で聴いてみました。確かに、メカの素性は価格を考慮すればいい感じです。多少振ってもワウ・フラッターは少ないです。(なお仕様上のワウ・フラッターは非公表。)
ただちょっと歪みっぽい感じがするので、有線接続も試してみました。
ああ、いいですね。歪みっぽさがなくなりました。最初聴いたときはボリュームのギャングエラーがひどくて何じゃこりゃと思ったのですが、数回ボリュームを上げ下げしたら治りました。こちらの方がいい音ですね。というか、本機のBluetooth、音が悪すぎやしませんかね…。あとボリュームダイヤルがBluetooth接続でも有効なんですけど、Bluetooth接続だとギャングエラーがないんですよね。どういう回路になっているんだろう…。
ドルビーNRはないのでヒスノイズは多め。もっとも、テープに起因するヒスノイズの他に、普通にホワイトノイズも聞こえるのでドルビーNRを積んでも仕方ないと考えたのかも知れません。
ところでこの水星の魔女のカセット、ヒスノイズの他にアナログレコードっぽいパチパチノイズもごく僅かに聞こえるんですけど、これ、もしかしてアナログレコードから録音したテープなんじゃないですかね…? 何でそういうことをした…。
バーチャルサラウンドも試してみましたが、オーケストラだとまるでダメ、ゴチャゴチャして分離が悪くなり聞くに耐えません。姫乃樹リカ「硝子のキッス」だとまぁ聴けます。エコーがかかってホールっぽい効果が出ますが、まぁ普通はOFFでいいかな…。
しかしこの透明なカセットハーフとの組み合わせで見るテープの動きはエモすぎますね。これは若者にウケそうです。そして聴いたあとの巻き戻し操作、面倒くさすぎ。
めぞん一刻のサントラも聴いてみます。うーん、意外と安定してますね。小型メカにありがちな不安定さを感じません。
おおっと、テープ側面にカビを発見してしまいました。メカを経由して他のテープに移るのがイヤなので、あまり再生しない方がいいかな…。
一応携帯機なので、外出先や電車の中でも使えます。電車の中でこれ使っていたら二度見されること請け合いです(笑。
東芝さん、会社は大変そうですけどこれはいい仕事をしました。ありがとうございます。
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